亡きご主人の想い・・

木塀がピカピカで、なんとなくしっくりこない・・・ これが第一印象。
現場監督に、それとなくこの工事のきっかけみたいな事を聞いてみた。
この塀は以前は竹塀で、こちらのご主人が、工事の人とああじゃない、こうじゃないと言いながら、時にはご主人自ら手を加えたりして作り上げたこだわりの塀だったそうです。
その塀が古くなって、根元は腐ったりして傾いていたんです。
息子さん達は、撤去してすっきりさせようとしたんですが、奥様が、どうしても再現したい。
とおっしゃったそうで、工事も強度、見た目等考えた苦肉の『作』となったわけです。
奥様は、亡きご主人がこだわっていた経緯を覚えていらっしゃるので、撤去するわけにはいかなかったのですね。
工事する者も、その思いをしかり受け止めて、しっかり創りました。
再生した奥様の思いは、きっとご主人に届いていますね。
時間と共に、この家の『構』になることでしょうね。 山下